お墓に石ではなく木の棒が建っているお墓をご覧になった事はありませんか?
このようにお墓に石ではなく木の棒が建っているのを墓標と言います。
この墓標の意味と注意点をご紹介します。
墓標の意味合いはいろいろあるが一般的には木の棒をいう
1 墓石の裏などに、死者の俗名・没年、墓を建立した人などを記した文。
引用元:コトバンク
2 埋葬箇所に建てる目印の石や木の柱。はかじるし。
墓標はお墓の標(しるし)という意味もありますので、広い意味では墓石も墓標と言えますし、戒名や没年月日を記した墓誌も広い意味で墓標と言えます。
しかし一般的に石屋は墓標と言えばこの木の棒(柱)を指します。
紛らわしいので石屋は墓石の事は墓標とは言いませんし、墓誌のことを墓標とも言いません。
墓標は石材の墓石を造るまでの仮の簡易墓であると思われていますが、多くはご予算の関係上石材の墓石をあきらめ最初から墓標にされる場合がほとんどです。
墓標は設置費込で大体10万円台と石材の墓石に比べると安価です。
墓標の注意点
墓標には花立や香炉が無い
墓標を新たに建立した場合、通常は花立や香炉がありません。
花立・香炉は自分で入手する必要があります。
お墓によっては墓標は建てられないことも
墓標は通常外柵内の土の部分を彫りコンクリートで固め固定するものになります。
しかし近年の霊園は1㎡以下のお墓がほとんどで、丘カロートタイプと呼ばれる外柵です。
このような外柵の場合墓標は建ちませんし、霊園によっては墓標はダメという場合もあるかもしれません。
建墓条件で高さ制限があることもありますので、墓標を建てることが出来るか確認することが大事です。
墓標は経年変化で朽ちていく
現在墓石で主に使用されている石材は御影石ですので、経年変化で朽ちることはありません。
しかし墓標の材質は木ですので間違いなく日々風化が進みます。
こちらは墓標が風化した画像で、決して剣岳の画像ではありません。
本来はもっと高さがあったはずですが風化と欠落を繰り返し年数と共にどんどん短くなっています。
このようにほとんどの墓標は上部から風化が始まり下部に向かってボロボロになっていきます。
正面には〇〇家之墓と揮毫しているはずですが、正面の文字は数年で見えなくなります。
石材とは比べ物にならないほど風化が進みます。
画像の墓標はおよそ30年経過しておりますので、墓標は30年位が限度ということにご注意ください。