蓮華台とは?
蓮華台とは
蓮華台とは上台と竿部の間に設置することが出来る蓮(ハス)の葉を模った墓石加工細工部材の事を言います。
蓮華台を造る意味
仏教において蓮は非常に大切な花となります。
何故なら蓮は汚れた泥の中においてもその泥に染まらず汚れることなく茎を天井へと伸ばし可憐で清らかな花を水面に咲かせることから、
煩悩に冒されず、迷いの中から見事に悟りをひらく様は仏教の教えそのものといえます。
蓮華の八徳という言葉を聞いたことあるでしょうか?
蓮華の八徳
- 華果同時(ケカドウジ)
- 汚泥不染(デイチュウフセン)
- 一茎一華(イッケイイッカ)
- 蓮糸織布(レンシシキフ)
- 蓮根食用(レンコンショクヨウ)
- 蓮果薬用(レンカヤクヨウ)
- 不着水滴(フチャクスイテキ)
- 蓮台乗仏(レンダイジョウブツ)
蓮華の八徳の内容はこちらを参考にしてください。
蓮華の八徳には蓮台乗仏(レンダイジョウブツ)というものがあります。
蓮華台に乗る仏様・・・そのものずばりです。
仏様が鎮座する蓮は尊い境地を表すとされていることから、墓石の竿部の下に蓮華台を設置することはご先祖様やお亡くなりになられた方の成仏や浄土への往生を願う心の表れと言え、これが蓮華台を造る意味となります。
ただの飾りというわけではありません。
スリンは蓮華台からの派生
蓮華台に似たものでスリンというものがあるのをご存じでしょうか?
このスリンは蓮華台を簡素化したものとされています。
蓮華台はデザイン的に印象が強すぎてちょっと・・・と思われる方にはすっきりしたスリン台がお勧めです。
地域によってはスリン台の事を「お座布団」と呼ぶところもあります。
御位牌も蓮華付きがほとんど
ほとんどの御位牌には蓮華がついています。
文字入れする札板の下には蓮華座があります。
これはお石塔の蓮華台と同じ事でご先祖様やお亡くなりになられた方の成仏や浄土への往生を願う心の表れと言えます。
普段使われている「台無し」は蓮華台が語源?
「旅行に行く予定だったが、コロナ禍で台無しになった。」
「突然の夕立で洗濯物が台無しになってしまった」
など普段台無しという言葉は度々意識せず使っていると思いますが、この台無しという言葉は蓮華台が語源と言われていることをご存じでしょうか?
現在において台無しとは役に立たなくなることや物事がすっかりだめになることを言います。
仏像や大仏などの台座の多くには蓮華台が施されています。
又、仏壇の阿弥陀如来・大日如来・釈迦如来などの本尊仏は必ず蓮華台の上に鎮座しておられます。
この台座(蓮華)があるからこそ威厳を感じます。
しかしこの台座がなかったら(台無し)
威厳が無くなる→面目を失う→物事がすっかりだめになる
ここから台無しという言葉は現代では物事がすっかりだめになるさまを言うようになっています。
もっとも、墓石に関しては蓮華台が無い(台無し)から物事がすっかりだめになるというわけではありませんが、蓮華台を設置することでお墓の格式が上がります。